2024年3月14日 東京地方裁判所より「みんなでつくる党」の破産手続開始が決定されました。
国政政党の破産手続き決定は異例の事態で注目を集めていますが、この話題の中心人物は何といっても立花孝志氏と大津綾香氏です。
結局この二人の「旧NHK党」での代表権争いが今回の問題までもつれたといった感じでしょう。
さて今後のこの問題は破産宣告手続きを経てどうなっていくのか?
これまでの経過や今後の展開を含めて解説していきます。
どうぞ最後までご覧ください。
立花孝志とはいったい何者?
- 生年月日 :1967年8月15日(56歳)
- 出生地 :大阪府泉大津市
- 出身校 :大阪府立信太高等学校卒業
- 職歴 :日本放送協会職員(NHK) ・フリージャーナリスト ・パチプロ
- 現職 :政治家・ YouTuber ・タレント
立花孝志氏は元NHK職員であり、フリージャーナリストやパチプロといった異色の経歴も持っています。
政治家としては、千葉県船橋市議会議員、東京都葛飾区議会議員、参議院議員を歴任し、各職を任期途中で辞任しています。さらに、国政政党「NHK党」の初代党首を務めました。
経歴は大阪府出身で高校卒業後、1986年にNHKに入局し、和歌山放送局や大阪放送局などで勤務しました。
その後、NHK本部でスポーツ報道センターや編成局にも異動し、2005年にはNHKの不正経理を週刊文春に内部告発した結果、不正経理による懲戒処分を受けてNHKを依願退職しました。
NHK退職後はフリージャーナリストとして活動を始め、パチプロとして生計を立てる期間もありました。
2012年には「立花孝志ひとり放送局株式会社」を設立し、活動の幅を広げています。
NHKから国民を守る党の歴史をわかりやすく
- 2013年6月17日 立花孝志氏が「NHK受信料不払い党」を設立
- 2013年7月29日 党名を「NHKから国民を守る党」へ変更
- 2013年9月 立花氏は大阪府摂津市議会議員選挙に立候補するも落選
- 2015年4月 立花氏は船橋市議選に出馬し、初当選
- 2016年7月 立花氏が任期中の船橋市議会議員を辞職し東京都知事選挙に立候補したが落選
- 2017年7月 葛飾区選挙区から東京都議会議員選挙に立候補するも4463票で落選
- 2017年11月 東京都葛飾区議会議員選挙にて2954票で当選
- 2019年4月 統一地方選挙にて47人が立候補し26人が当選
- 2019年7月 参院選比例代表で1議席を獲得し立花当選、政党要件を満たす
- 2019年7月29日 衆議院議員の丸山穂高が入党し衆院議セックを得る
- 2019年8月10日 臨時総会を開き、幹事長に元ジャーナリストの上杉隆を充てる人事を決定
- 2019年10月 立花が埼玉県の参議院議員補欠選挙へ立候補し、自動失職。浜田聡が繰り上げ当選
- 2020年12月21日 党名を「NHKから自国民を守る党」に変更
- 2021年2月5日 党名を「NHK受信料を支払わない方法を教える党」に変更
- 2021年5月17日 党名を「古い政党から国民を守る党」に変更
- 2021年6月28日 党名を「嵐の党」に変更
- 2021年7月21日 党名を「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」に変更
- 2022年1月20日 党名を「NHK受信料を支払わない国民を守る党」に変更
- 2022年4月25日 党名を「NHK党」に変更
- 2022年7月 参院選において比例代表で1議席を獲得し、比例代表・選挙区共に得票率が2%を超えて政党要件を維持
- 2023年3月8日 参議院議員のガーシー(東谷義和)の懲罰責任を受けて立花孝志が党首を辞任、後任には大津綾香氏が就き、党名を「政治家女子48(フォーティーエイト)党」に変更。立花氏は事務局長に就任
- 2023年3月15日 ガーシーが参議院から除名される。同24日、齊藤健一郎が繰上当選
- 2023年11月14日 党名を「みんなでつくる党」に変更
- 2024年1月14日 「みんなでつくる党」が政党助成金の申請のためには国会議員1名以上のが所属が必要だったが所属する齊藤健一郎、浜田聡がこれを拒否し、期限までに届け出かできなかったため政党助成法上の政党ではなくなった
➡名前は残るが政党助成金は受け取れなくなった - 2024年1月19日 「みんなでつくる党」が齊藤健一郎、浜田聡を除名
- 2024年3月14日 東京地方裁判所より「みんなでつくる党」の破産手続開始が決定
政党助成金を受け取れなくなったため債権者が
大津綾香氏とはいったいどんな人物?
- 生年月日: 1992年11月18日
- 出生地: 日本、神奈川県横須賀市
- 職業: 政治活動家、元子役タレント
- 活動期間: 2000年 – 2005年(子役)
- 主な作品: 『週刊こどもニュース』
- 前職: 子役タレント、建築デザイナー
- 所属政党: みんなでつくる党(党首)
- 経歴: 幼少期に子役として活動、NHK『週刊こどもニュース』出演、アメリカ留学、日本大学芸術学部デザイン学科中退後、建築デザイナーを経て、政治活動へ転身
大津綾香さんは神奈川県横須賀市出身で、幼少期に子役として活動し、特に2002年から3年間NHKの『週刊こどもニュース』に池上彰の娘役として出演していました。
中学生時に芸能界を引退し、その後はアメリカへ留学。
日本大学芸術学部デザイン学科に進学しましたが、中退後、建築デザイナーとして勤務していました。
大津綾香氏が元NHK党に入った経緯は、政治家女子48党の候補者応募広告をYouTube上で見かけ、それに応募したことに始まります。
その後、政治家女子48党公認で目黒区議会議員選挙などに立候補するも落選。
当時参議院に当選したガーシーが参議院に登院しないことの責任を取る形で党首を辞任した立花孝志氏から党首に任命されたことが今回の騒動のすべての発端といえるでしょう。
そして、NHK党の党名を「政治家女子48党」に変更し、大津氏が後任の党首に指名されました
みんなでつくる党の破産手続き開始: 立花孝志氏と大津綾香氏の動き
2024年3月14日、東京地裁は「みんなでつくる党」(以下、「みんつく党」と称する)の破産手続き開始を決定しました。
森利明弁護士(光樹法律会計事務所、東京都千代田区丸の内2-5-2に所在)が破産管財人として任命され、その負債総額は約11億円に上るとのことです。
前任の代表、立花孝志氏は3月14日に東京商工リサーチのインタビューで、
「まずはよかった。もし大津氏が代表職を辞めるならば、借金を全額返済できる可能性も十分ある」と述べました。
⇒この後に行われた代表権に関する裁判では大津氏側が勝訴し、代表権争いは大津氏側の勝訴で終わった
ただ次回の選挙で立花氏は新たな国政政党の資格を得る。と自信をのぞかせている様子
同じ日に、大津代表は党の公式ウェブサイトにて、破産宣告に対して
「当党としては、この決定を受け入れがたく、早急に異議申し立てを行う」と宣言しました。
みんつく党は、NHKのスクランブル放送化を最大の公約とする単一論点政党として、2013年に立花孝志氏によって設立されました。
結党以来、頻繁に党名が変更されるなど、その運営には様々な課題がありましたが、2019年の参議院選挙での出馬を機に、国政政党としての地位を確立しました。
2013年の6月に新党を結成してから実に11度の政党名変更を行うという、いまだかつてない政党であり、この名称変更を立花孝志氏は宣伝のためと語っています。
- NHK受信料不払い党
- NHKから国民を守る党
- NHKから自国民を守る党
- NHK受信料を支払わない方法を教える党
- 古い政党から国民を守る党
- 嵐の党
- NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で
- NHK受信料を支払わない国民を守る党
- NHK党
- 政治家女子48党
- みんなでつくる党
名前だけ聞いているとふざけてるような感じですが…
これも立花氏の戦略で「お金を使わない選挙のために名称を変えることで宣伝している」と語っていたがのちにこの作戦は失敗だったと本人が語っている。
東京地裁が破産手続き開始を決定
これに対して大津氏側は現在債務整理をしても還元率が22%ほどしかなく
以下の問題を解決することで70%以上を返済できると語っている。
みんつく党公式ページより引用
- ①立花孝志氏に対する貸付金名目での流出資金の回収(3.5億円)
- ②党から不正に流出した資金の流出先への返還請求及びその回収(精査中)
- ③齊藤健一郎氏、浜田聡氏に対する損害賠償請求及び回収(3.3億円以上)
- ④適切な党運営による寄附、事業収入(1億円以上)
また大津氏はこの事で政治活動をやめたり休止したりする意向はないとのこと
みんなでつくる党の経緯と影響: 立花孝志氏と大津綾香氏の対応
みんつく党の歴史は、立花孝志氏の独創的な政治活動と頻繁な党名変更が特徴です。
このような動きは一部から批判されていましたが、党はそれを逆手に取り、選挙での注目度を高める戦略としていました。
しかし、この戦略が財政難を招き、最終的には破産に至ったのです。
破産後の政治への影響と立花孝志氏・大津綾香氏の今後
みんつく党の破産は、日本の政治における資金管理と政治運営の課題を浮き彫りにしました。
立花孝志氏と大津綾香氏の今後の動向、そして彼らが今後どのような政治活動を展開していくのかが注目されます。
みんなでつくる党破産のまとめ: 立花孝志氏と大津綾香氏の責任と展望
みんつく党の破産は、日本の政治史において注目される出来事です。
政治資金の管理の失敗は、政治活動の信頼性を損なう大きな原因となります。
今回の破産は、政治団体運営の課題を浮き彫りにし、今後の政治活動における資金管理の重要性を示しています。
立花孝志氏と大津綾香氏は、この経験を生かして新たな展望を開くことが期待されます。
彼らの今後の動きと、日本の政治における資金管理と政治活動のあり方について、引き続き関心が集まっています。
この一連の出来事は、政治の世界における資金の透明性と適切な管理の重要性を改めて示しています。
立花孝志氏と大津綾香氏による今後の活動と提言は、他の政治団体にとっても重要な参考となるでしょう。
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