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岸田首相が「異次元の少子化対策」として大学無償化を発表
ただし条件は3人以上の子供がいる世帯に限るとのこと
実は落とし穴が…これ実は「3人の扶養内の子供」という意味らしい
つまり一番上の子が働きだして扶養から外れると扶養範囲の子供が2人になり…無償化終了
あまりに意味不明な政策
さらに現在、住民税非課税世帯や年収380万円以下の世帯に行われている給付や減免の制度を世帯年収600万以下にまで拡大するとのこと
ただこれはかなり対象者が少ないような気がします
いったいこれのどこが「異次元の少子化対策」なのか?
自分が対象かどうかは置いておいて、冷静にこの制度のメリットやデメリットを考えていく
大学無償化はいつから実施される?
2023年の12月に岸田内閣によって発案された大学無償化制度は2025年度から開始予定です。
つまり2025年の4月度からということになりますね。
今回の大学無償化の対象世帯は?自分の子供は対象内?
今回の岸田内閣が発表した2025年度からの大学無償化の対象者はシンプルで条件は2つ
- 収入制限はなし
- 子供が3人以上扶養に入っている場合
収入制限がないというところは評価できるポイントですが…
「子供が3人以上扶養に入っている場合」というのがかなり微妙
下の図がわかりやすいので見ていただきたいが
3人子供がいても3人とも対象になるのは三つ子の場合のみ
年が離れているほど絶望的、いったいどれだけの対象者がいるのやら
大学無償化制度の注意点
続いては大学無償化制度を利用する際にはいくつかの注意点がありますので確認しておきましょう。
利用できる学校は決まっている
まず一つ目の注意点はどこの大学であろうと使える制度ではないとのことです。
これは学校側が申請して支援の対象校となっている必要があるということのようですが、あまり心配はなさそうです。
下記は私の住んでいる岡山県で検索したものですが、ほぼすべての大学が対象となっているようです。
しかも専門学校や看護学校などかなり広範囲な支援となっているようです。
詳しくは文部科学省のこのページで行きたい大学を検索してみてください。
ただ新制度でまた学校ごとの申請状況が変わる可能性もあるため、申請時に再確認することをおすすめします。
- 岡山大学
- 岡山県立大学
- 新見公立大学
- 吉備国際大学
- 岡山商科大学
- 岡山理科大学
- くらしき作陽大学
- ノートルダム清心女子大学
- 就実大学
- 川崎医療福祉大学
- 山陽学園大学
- 倉敷芸術科学大学
- 岡山学院大学
- 中国学園大学
- 環太平洋大学
- 岡山医療専門職大学
- 美作大学
- 倉敷市立短期大学
- 就実短期大学
- 岡山短期大学
- 作陽短期大学
- 中国短期大学
- 美作大学短期大学部
- 山陽学園短期大学
- 川崎医療短期大学
その他の注意点
その他にも
- 給付型奨学金は使用できない
2025年度からの大学無償化制度では、現在利用できる「給付型奨学金」が提供されません。授業料や入学金の支援はあるものの、生活費支援はありません。生活費の支援が必要な場合は、JASSOの貸与型奨学金を検討する必要があります。
- 留年すると打ち切り
学業要件は厳しくないものの当然ながら何年も在学されては困るので留年されると打ち切られるようです。
など細かい注意点もあるので確認しましょう。
大学無償化の旧制度
こちらはかなり収入制限などが厳しく、片親世帯などが中心の支援制度となっている。
また成績要件も一定以上を求めるものとなっているため、個人的にはこの要件で収入制限を1000万とか2000万に上げればよかったのでは?と思っています。
- 住民税非課税世帯 または 住民税非課税世帯に準ずる世帯
- 資産条件 ・生計維持者が2人:2,000万円未満 ・生計維持者が1人:1,250万円未満
- 学業条件 下記のいずれかを満たす
・高校2年生までの評定平均値が3.5以上
・学習意欲が一定以上と判断できる - 【大学等1年生】 下記のいずれかを満たす
・高校時の評定平均値が3.5以上
・入学試験の成績が入学者の上位1/2以上
・高卒認定試験の合格者
・「学修計画書」により学習意欲・目的・将来の人生設計が確認できる - 【大学等2~4年生】 下記のいずれかを満たす
・在学する大学等における平均成績が上位1/2以上
・習得単位数が標準単位数以上かつ「学修計画書」により学習意欲・目的・将来の人生設計が確認できる
大学無償化のメリット
- 教育機会の平等:経済的な理由で進学を諦める必要がなくなり、より多くの学生が高等教育を受ける機会を得られる
⇒現状もほんとに行きたい子は奨学金を借りて行っている - 社会的流動性の向上:経済的背景に関わらず、教育を通じて社会的地位を向上させることが可能になる
- 人材の育成:より多くの人材が高等教育を受けることができ人材育成の機会が増える
- 経済成長の促進:教育水準が向上することで長期的に国の経済成長に寄与する
- 貧困の削減:教育を受けることで、将来的に安定した収入を得る可能性が高まり、貧困層の奨学金返済ループを断ち切る
- 女性の社会進出:女性にとって、教育の機会が増えることで、社会進出の道が広がる
- 国際競争力の強化:教育水準の向上は、国際社会における競争力を高める
- 研究開発の活性化:大学の研究開発が活発になり、新たな技術や知識の創出に期待
- 社会的公正の実現:教育の機会が大学教育まで平等になることで、社会的公正が実現される
- 出生率の向上:教育費がほぼ無償化されることで安心して子供を作れる?
⇒いやいや、大学無償化になるから3人目作ろうってならないでしょ
こういったところでしょうか?
若干?がつく個所もありますが一定の効果があり、恩恵を受ける人もいるとは思います。
ただ自分で提示してなんですがちょっと理想論が過ぎますね
- ちなみに最近の大学進学率はこのような感じ
半分以上の子供は大学か短大に進学している状況での無償化枠拡大
ただ、対象者はかなり少ないような気が…
もちろんいいことも中にはある、という感じですね
続いては考えうるデメリットをあげていきましょう
大学無償化におけるデメリット
- 財源の確保の問題:無償化には莫大な費用がかかり、その財源をどのように確保するかが大きな課題
➡広く大学無償化を行っているノルウェーなどは消費税率が25から30%ほどとかなり高い税率の代わりに社会保障が充実、といった方向性 - 学生のモチベーション低下:授業料が無料になることで学生が学業に対して真剣に取り組まなくなる可能性があり、実際に外国では大学への居座りが問題になっている国もあるとのこと
- 教育の質の低下:これまで以上に多くの学生が進学することになり、絶対数の増加と、大学に行って当たり前、という感覚で質の低下は避けられないだろう
- 不公平感の増加:そもそも所得によって無償化の恩恵が異なるし、子育てが終わった世帯には何の関係もない。また子供がいない世帯や奨学金を借りてまで頑張った人はどうなる
- 職業選択の偏り:高等教育が無償になることで、高卒での専門職や技術職などの需要が高い職業への進路が減少する可能性があり、一時的に労働力の減少も考えられる
- 大学の運営上の問題:無償化により大学の競争力は低下、一昔前の漫画のヤンキーが集まる高校みたいな私立大学が出てきそう
特に「財源の確保」と「不公平感」は大きな問題となるよ思われます
また、「タダで行けるし行っとこう」という子も増えると思われるため、誰でも行けるようになることでの質の低下は間違いなく起こるし
ていうか所得制限や子供の数関係あるか?
単純に「やる気があって能力がある子は国が面倒見ますから世の中のためになってね~」でいいんじゃないですか?と思ってしまいますが
よく「区別」「差別」といわれますが、子供の数や収入で分ける事は差別のような気がします
2024年度大学無償化に対するまとめ
とかなり範囲を拡大されており、助かるという世帯も増えるとは思います。
ただ全員ではなくかなりの不公平感が残ることは間違いないでしょう。
前記したメリットはありますが財源と不公平感は不安要素でしかありません。
ただの「増税メガネ」さんの人気取りにならないようしっかり議論してほしいですね。
今後も新情報とともに追記していきます。