元日本代表FW岡崎慎司(37歳、ベルギー1部リーグ・シントトロイデン所属)が、今シーズン限りでの現役引退を決意していることが26日、関係者により明らかにされました。
個人的にはあの「ミラクルレスター」の一員として奇跡のプレミアリーグ優勝を果たしたシーズンが印象的ですが、一時代を築いた選手が引退するのはさみしいですね。
日本に帰ってきたりすれば、まだまだやれそうな気はしますが、それはないでしょう。
その理由も含めて岡崎選手が引退を決断した理由を3つにまとめてお伝えしていきます。
2/26先ほど岡崎選手より発表があったようです。
岡崎慎司コメント全文
皆さんにご報告があります。
今シーズン限りで引退する事に決めました。サッカー選手として今まで全力を尽くしてきたけど、気付いたら体がボロボロで、そして自然と自分に限界を感じました。このクラブに来た事、このクラブで引退を決意した事は運命だと感じています。
シーズンが終わったら改めて引退について話が出来たらと思います。シーズン最後まで復帰を目指しながらチームに貢献できるよう頑張ります。
応援してくれる人に正直でいたくて、クラブと話をして早くに発表させてもらいました。最後は自分を応援してくれた人の為にも頑張ります。
オリコンニュースより引用
岡崎慎司選手引退発表の詳細
- 生年月日:1986年4月16日 (37歳)
- ポジション:FW
- 国籍:日本
- 身長・体重:175cm・76kg
- 2005-2010: 清水エスパルス
- 2011-2013: VfBシュトゥットガルト
- 2013-2015: 1.FSVマインツ05
- 2015-2019: レスター・シティーFC
- 2019: マラガCF
- 2019-2021: SDウエスカ
- 2021-2022:FCカルタヘナ
- 2022-:STVV(シントトロイデン)
岡崎は兵庫県宝塚市出身で、兵庫・滝川二高卒業後の2005年にJ1清水エスパルスに入団。
その後、ドイツのシュツットガルトとマインツを経て、2015年にイングランド・プレミアリーグのレスター・シティに移籍し、2015-16シーズンのプレミアリーグ優勝時にに大きく貢献した「レスターの奇跡」には感動しました。
その後スペインでのビザ問題などがあり満足なプレーはできませんでしたが、2022年からはベルギーのシントトロイデンでプレーしています。
日本代表としては、2010年のワールドカップ南アフリカ大会を皮切りに3大会連続で代表に選ばれ、通算で119試合に出場し、50得点を挙げるなど輝かしいキャリアを築きました。
これらの成績により、代表歴代5位の出場数と歴代3位の得点数を記録しています。
岡崎のプレースタイルは、ゴール前での果敢な挑戦と攻守両面での粘り強いプレーが特徴で、多くのファンに支持されてきました。
今シーズンは膝の故障に苦しみ、リーグ戦での出場は昨年12月のモレンベーク戦で23分間のみと大幅に出場機会が減少しており、得点もカップ戦での1点のみにとどまっています。
岡崎自身は1月26日にインスタグラムを更新し、現役続行への強い意欲を示していましたが、負傷は想像以上に重く、引退することを決断したといいます。
関係者によれば、引退発表はできるだけ早いタイミングで行われる予定ですが、記者会見は当面行わない方針です。
岡崎選手が引退するのは膝のけがの影響
岡崎選手は日本にいる若手時代から膝のけがに悩まされていたようです。
2008年当時所属していた清水エスパルス発表
U-23日本代表として参加したトゥーロン国際大会のU-21フランス代表戦(5/22)にて、右足首および右膝を負傷しました岡崎慎司選手が、昨日静岡市内の病院にて精密検査を行なった結果、下記の通り診断されましたのでお知らせいたします。
右足関節脛腓靱帯損傷 および 右膝外側半月板損傷 (みぎそくかんせつけいひじんたいそんしょう および みぎひざがいそくはんげつばんそんしょう)
全治までは4週間を要する見込み
清水エスパルス公式ホームページより引用
私普段はリハビリの仕事をしていて、自分でも半月板損傷を負ったことがあるのでわかりますが、人間の体というのは、痛みが引いたりなど治ることはあっても元に戻るわけではありません。
なので違和感が残ったり、激しく動くと痛みが再発したり、年齢を重ね筋肉量が変化したりと、様々な要因でまた症状が出たりすることがあります。
しかもサッカー選手は、試合中どうしても体のコンタクトが必要となってくるため、別の個所を痛めたりといったこともあるでしょう。
岡崎選手も気づけば37歳。
今シーズンもけがを繰り返し、出場はわずか23分で1ゴールと、満足いく結果も出せていないので本人としては「チームに迷惑をかける」「若手の邪魔になっているのではないか」
などの理由で引退という決断に至ったのではないかと考えられます。
岡崎選手が引退するのは清水エスパルスへの義理・不義理
実は岡崎慎司選手は2011年当時、ドイツのシュツットガルトに移籍する際少しごたごたがあったようです。
簡潔に言うとシュツットガルトと岡崎選手の代理人が清水エスパルスの了承を得ずに勝手に契約してしまい、それに納得のいかない清水エスパルス側がFIFAに訴えたといったもの。
詳しくは下記リンクより清水エスパルス公式ホームページからご覧ください。
おそらく岡崎選手に悪気はなく、代理人に任せっきりだったのでしょう。
こういった経緯もあり、義理堅い岡崎選手は清水エスパルス以外に移籍する考えを持たず、海外にこだわって挑戦を続けているのでは、と思っています。
欧州で活躍した日本人選手も最近では香川選手や乾選手のように晩年は日本に帰ってくるといったケースも多い中、海外は日本よりずっと契約がシビア(外国人枠の問題やビザのの問題)なので海外で試合に出られない=日本にも戻れないので、今回の「引退」という決断に至ったのではないでしょうか。
岡崎選手が引退するのは契約の問題
このインスタを見る限り、新年当初はケガがありながらも、持ち前のガッツでまだまだ現役への意欲を持たれている様子がわかります。
それではこのインスタ投稿の1月26日から引退発表された2月26日までの1か月間にいったい何があったのでしょうか?
チームがけがを理由に契約解除?そもそもケガの期間などで復帰できなければ引退的な文言が入っていた可能性もありますが、
基本的には選手とチームとの間の契約内容によりますし、その契約内容が公開されることは通常あり得ません。
ただ2023年6月28日に契約更新した際にシントトロイデンの監督がインタビューでこう語っています。
「オカザキは非常に経験が豊富だ。彼の経験は、我々が難しい局面を前にした時に、非常に重要になる。ドイツなど他のリーグで、すごく成功した選手だからね。年齢は上の方になるが、日本人選手との懸け橋の役割も担ってくれている。日本人選手がどのように感じているのか。ピッチ内外で、普段の生活でもオカザキの経験は、非常に大事に感じている。
彼の経験は、日本人選手だけではなくて、全ての選手や我々コーチスタッフにとっても、すごく良い影響がある。オカザキは私にとって右腕的存在だ。彼を1つの重要なポジションとして置いて、チームを1つにまとめ上げる仕事を今している。オカザキは経験やキャラクターでしっかり選手と対話してくれて、上手くバランスを取ってくれる存在だ」
SVTTにはシュミット・ダニエル、橋岡大樹、そして新加入の小川諒也、伊藤涼太郎、山本理仁も在籍。そうした日本人選手はもちろん、監督を含めたコーチ陣にとっても、岡崎は不可欠な存在のようだ。指揮官が発した「右腕」という言葉が印象的だ。
サッカーダイジェストWEBより引用
このように岡崎選手にはプレーだけではなく、在籍する選手の手本となる存在で、また在籍する若手日本人選手との橋渡し的な役割も期待されています。
そのため現状は成績も7から10位ほどの中位で例年と大きく変わりもなく、まだ監督更迭世いう時期でもなさそうなのでチームからの契約解除はありえない、と思います。
なので考えられるとすれば、監督からコーチなどのオファーがあった
という線が濃いいのではと思っています。
岡崎選手は指導者といったイメージはありませんが、昨年のインタビューでこういった八元もしています。
まだまだプロ選手としての意欲に衰えがない岡崎は、来季以降も当然現役続行の意向を持っている。
一方で現役引退後のセカンドキャリアとして指導者というのも少なからずイメージしているという。
NUBER WEBより引用
さらに岡崎慎司選手は自身が運営法人の理事を務める「FCバサラ兵庫」というサッカーチームの運営にもかかわっており、
これはに岡崎選手にもメリットがあり、セカンドキャリアを見据えたチャレンジにもつながっていく様にも思えます。
シントトロイデンは日本からくる若手の最初の登竜門で育成場所的な印象もあり、ここでのコーチ業やマネジメントは自分の関わるチームのためにもなると考えたのではないでしょうか。
岡崎選手の引退理由まとめ
- ひざのけがの影響でプレーが難しくなった。
- 以前の移籍問題や義理のため日本でカテゴリーを落として続けるという選択肢が難しかった
- セカンドキャリアを見据えた指導者の話があった可能性
岡崎選手もすでに37歳でセカンドキャリアを考える年齢。
今年は特に名選手の引退が多かったのでさみしくなりますね。
上記したような理由で岡崎選手は引退を決意したのではないかと思われますが、岡崎選手の今後のご活躍も楽しみにしたいですね。
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